スポンサーサイト

2022.02.04 Friday
0

    一定期間更新がないため広告を表示しています

    category:- | by:スポンサードリンク | - | -

    しばらく前の話ですが、(3)

    2020.05.17 Sunday 22:35
    0

      「モノって背景にストーリーが感じられると、モノの魅力がぐっと

      上がると思うんですね。」

      と番組案内役の、アンティークショップご主人が言っておられました。

       

      そう。私がこの仕事をしながら、ずっと心がけてきたことも、それだった。

      たまたま、一般の人では知り得ない角度から、ボヘミアガラスのあらゆる面に

      触れる機会に恵まれたのだから、私の知る限りの歴史と、職人の情熱と、

      それぞれのものが生まれてくる過程を、わかりやすくお伝えしたいと思って

      きました。

      背景を理解した上で、納得してお代を払って買って下さる皆さまの満足の

      ために、長年心を尽くして伝え、語ってきました。

       

      モノには、人間のようにしゃべる能力はないけど、「気」が宿ります。

      さまざまな気が宿りますが、そのうちのどんな気が、どの人の心の琴線に

      触れるかは、また一期一会のストーリー。だからこそ、古いものには、

      新しいものにない魅力が宿ります。

      そして新しいものには、これから歴史を共につむぐパートナーとの出逢いが

      待っています。

       

      ふと最後に、なにげなく聞いた言葉が、ひっかかってしまいました。

      「歴史や伝統を慈(いつく)しむ、チェコの文化そのもの」

      ーこれ別に、悪い言葉ではないですよね?誤った表現でもありません。

      でも急に、私の胸の奥から、「そんなに簡単に言わないでくれよ!」という

      叫びが聞こえました。

      なんでだろう・・?としばらく考えたら、それは私がこれまでに仕事で関わった

      のはなく、個人的に親しくしてきたすべてのチェコの友人たち、その先祖たちの

      思いだったのかな?と気づきました。

       

      チェコの歴史は、とんでもなく痛いのです。中世初めの人が住みだした頃から、

      近代に至るまで、ずっと争いの絶えなかった土地です。

      そこで生き抜いた、(エリート・支配階級ではない)貧しかった庶民の人たち

      にこそ、本当の「人類の歴史の姿」があります。私には一般人のチェコの友人が

      多かったために、そうした苦労や痛み、その結果人を簡単には信じられず、

      ひねくれきってしまった複雑な精神構造を持つ

      「チェコ人の、悲しくも多くの矛盾を抱えた本当の姿」

      が入り込んで、私の心の中で生きてしまっているわけか。「参ったな・・・」と

      呟かずにはいられませんでした。

      だから録画したことは忘れていなかったのに、今日まで見られなかったのかな?

      とも。

       

      「消えかけた伝統を生かし続ける。それが私達の信念なのです。」と最後に

      おっしゃっていた家具職人のおじさま。南蛮貿易も、同じ信念を持って、

      チェコの良いもの、日本で紹介しています。

      業界は違っても、どこか心通じるものを感じて番組を、見終えました。

      しばらく前の話ですが、(2)

      2020.05.16 Saturday 22:09
      0

        とっても有名な聖ヴィート教会。チェコの友達や仕事関係者と何度も行ったけど、

        建てるのに1000年以上かかってたって知らなかった!

         

        私は大学と大学院で7年間、西洋美術史を専攻していました。その私が、学生時代

        の最後にチェコへ来て、友達に連れられてこの教会を見た時のショック、

        「なんで、なんで西洋美術史をこんなに長く学んできた自分が、これを知らないの?

        このすごさも、イタリアのルネサンスからの影響も、誰も教えてくれなかった。

        日本の美術史界には、東欧美術を教えられる人がいなかったんだ!なんて恥ずかしい、

        これを知らずにいたなんて、なんて恥ずかしい!!」

        こう思って、一人で顔から火が出るような思いで、ミュシャのステンドグラスを

        見上げたことを覚えています。

         

        さて、プラハのアンティークショップに入ると、番組では取り上げられてはいない

        たくさんのガラス食器に目がいってしまいます。

        あれを作ってる工場の名前、装飾パターンの種類、デザインの図面帳・・・、

        全部全部わかるので、懐かしい思いで見つめます。私の中では全然アンティーク

        じゃない話なので、「あれ?ひょっとして自分もアンティークの域なのか?」と

        首をかしげたり。

         

        そしてやはり出てきました、古〜いボタンのサンプル帳。改めて、アーモンド

        ビーズの開発秘話を書いた時のことを思い返しました。

         

        私にはお馴染みのボタン工房。

        テレビカメラが入るとわかっていた

        からか、いつもよりオシャレな

        シャツを着た職人のおじいさんが、

        とてもチャーミング!

         

        うちの実店舗「ガレリエ・クラール」

        にも置いてある、あの古ぼけた道具を

        使って、本当に作っています。

        残念ながら、後継者はいない。

        いつか入手することのなくなる貴重な

        手仕事、ガラスボタン。

         

        アンティークになる前に、既に希少価値なんだもの。これから製造が途絶えたら、

        どういう価値観で、国際的に取り引きされるんだろうか?

        今普通に自分のお店で売っていることが、ふと、不思議に感じられて。

        そして、どこか切なくて。

         

        (3)へつづく

         

        -------------------------------------------------------------------------

        2020年5月16日更新

        緊急事態宣言の延長により、当店のスタッフ感染リスクを抑えるための交代制シフトも延長致します。 そのため5月中も、土曜の発送はお休みとなりますので、どうぞご了承下さい。

         

        <<「フォルサ!キャンペーン」期間が延長になりました!!>>

        期間中(4/22〜5/31まで)、セール品を除き、全商品が10%OFFとなります。販売量にオプションがある場合、オプション価格に割引率は表示されませんが、すべての皆さまにキャンペーン価格になっておりますのでご安心ください!!

        ★「おうち時間」を楽しんで頂くために、通すだけの簡単ブレスキットをご用意しました!その魅力はこちらから!

        ★皆さまからのご要望を受けて、プラムに30個入りの大袋が、スーパーツイストコローラに5グラムのお試しパックが、FPラウンド6ミリ純金インラインはお求めやすい入り数になりました!

        しばらく前の話ですが、(1)

        2020.05.15 Friday 18:52
        0

          しばらく前になりますが、NHKの「世界はほしいモノにあふれてる」という番組で、

          チェコが取り上げられたことがありました。

          放送日の朝、方々から「今回はどこに出てんの?または絡んでんの?」という

          問い合わせメールを頂き、それで番組のことを知った私。ひとまず録画しましたが、

          コロナ禍でなかなか見られず、ようやく時間を取り、見ることができました。

           

          今回はアンティークとの出逢い、という切り口からだったんですね。私は今回の

          番組制作には一切絡んでいませんが、なかなかよいまとめ方をされていると

          思いました。わざとらしい印象操作や嘘の作りこみがなくて、実情を比較的

          ありのままに伝えているな、と。

           

          番組に出ていた若い方々が、「いってみてぇ!」と何度も口にしてました。

          旅行に行くにもビザを取らねばならなかった頃に比べたら、本当に行きやすく

          なりました。プラハはきれいな、歴史情緒あふれる街です。

          でも本当に行くなら、他のヨーロッパ諸国同様、泥棒・スリ対策には念を入れて、

          心構えて下さいね。プラハ市内を歩いていて、警官に「パスポートを見せろ」と

          呼び止められることがあります。

          うっかりホテルから、ちょっとした買い物に出た時など持っていないと、「罰金を

          払ったら免除だ」と言われることがあります。でも警官の制服を着た人が、偽物

          のこともあります。だから言われるままにしちゃダメだし、知り合いがいないなら、

          まずパスポートなしで気軽に外出しちゃいけません。

           

          プラハを流れる有名なモルダウ川。でも「モルダウ」はドイツ語。

          チェコ語では「ヴルタバ」です。ヴルタバ川って言わなきゃ、現地では通じません。

           

          トム・クルーズの一番初めの「ミッション・インポッシブル」だったかな?で、

          プラハ市内に、いきなり架空のバーが登場します。

          ありゃあ、おったまげました。あの古い街並みに、CGなのか一時的になのか、

          よくもあんなにドデカイ空間を無理矢理作ったものだと・・。

           

          プラハ城のカフェでも出されていたチェコスタイルのアップルパイ(シュトュ

          ルードュル)は、私がまだこの仕事に就く前の学生時代に、初めてチェコへ

          行った時、友人のお母さんから習った最初のチェコ料理。

          あの時書き留めたメモ紙は、もうボロボロ。だって27年前の、チェコ製の品質

          悪いわら半紙に書いたものだから。でも作るたびにそーっと取り出して、何度も

          何度も繰り返し作った20代。もはや、私にも定番のお菓子なので、チェコ料理

          ってことを忘れてた!!

          そのうち、日本在住のドイツ人の友人が気に入り、このご夫妻のホームパーティー

          には、何度も作って持って行ったっけ。

           

          (2)へつづく

          アルフォンス・ミュシャのステンドグラス(2)

          2019.11.22 Friday 23:21
          0
            ミュシャの名画を、一流のボヘミアガラス職人の手で、大型のステンドグラスに。
            これを思いついたのは、このステンドグラスの所有者である日本人のH氏。
            世界有数の美術品コレクターであり、本物を見抜く鋭い審美眼においては、
            彼の右に出る者はなかなかいません。
             
            元々チェコの大きなガラス工房で、
            修道院や大聖堂のステンドグラスの
            修復に携わっていた職人さんに特別
            に依頼し、この大画面での制作が
            可能になりました。       
                     
            オリジナルが、比類なき魅力を持つ
            ゆえの、制作の苦労は色々ありましたが、とにかく最終的にここまでの完成度で仕上げた職人の腕には、感服以外の何ものもありません。
            すごい体力、すごい精神、すごい
            技術、ものすごい集中力のなせる
            業(わざ)。
             
            ↑の写真右側の「花に囲まれた女たち」というシリーズの1枚は、なんと
            オリジナルはタペストリーで、原画が残っていないものでした。
            それを日本から依頼を受けた職人(ウラジミール・スボボダ氏)が、「きっとこんな色だったんだろう」と想像をして、ステンドグラスで再現して下さったものでした。      
            最後にもう1つ大切なことを。 
            これらのステンドグラスは、
            すべて売り物である、ということ
            です。                             
            これが飾ってある「ガレリエ・
            クラール」店内にはパンプレットが
            ございますので、いつでもスタッフ
            にお申しつけ下さい。
            具体的な価格などについては、
            別途お問い合わせ下さい。
                           
            こちらを制作して下さったスボボダ
            氏の略歴は、以下の通りです。 
                   
            高齢により、惜しまれながら現役を引退されましたが、日本からの依頼で、
            最後は酸素ボンベを背負いながら、ミュシャのステンドグラスを仕上げて下さい
            ました。
            よろしかったら是非、このステンドグラスを見に、お店にいらして下さい。
            お写真、ご自由に撮って頂けますし、SNSにもご自由に載せて頂けます。
                         
            (1)を読む方はこちらから。             
            ----------------------------------------------------------------------------
            2019年11月22日更新
            ★開発に2年かかった「アーモンド」、満を持してデビュー!!開発秘話はこちらから!
            PBドロップFPマリーゴールドに新色が、土星のような形の新しいビーズ・FPサターンが入荷!!
            ★ロカイル各サイズ、シャルロット、ファルファーレなど、1袋入りの在庫が切れていたものが大量に再入荷しました!  たくさんお使いになる色は、是非お得な250g、または500g入りでご購入下さい。      
                                                        
            <<実店舗「ガレリエ・クラール」>>
            ★お店に飾ってあるミュシャのステンドグラス、すべて撮影解禁になりました。
            ★12/18までの間、店頭でクリスマス抽選券をお配りしています。3枚集めるとハズレなしの抽選会(12/19〜21)にご参加頂けます。
            詳しくは、クラールのインスタグラムから! お店の最新情報はフェイスブックツイッターからもご覧頂けます。

            アルフォンス・ミュシャのステンドグラス(1)

            2019.11.21 Thursday 14:40
            0

              今日は、ちょっと文化的な話をしましょうか。

              アール・ヌーボーのアルフォンス・ミュシャと言えば、日本では広く知られており、

              ファンがたくさんおり、根強い人気を誇っています。

               

              だからこそ、日本全国のあちらこちらでなにがしかの「ミュシャ展」、よく開かれて

              いますね。どんな展覧会でも、毎回盛況だと言います。

               

              さて、「ガレリエ・クラール」にご来店されたことのある方ならご存知ですが、お店に

              入ると、すぐにこんな風に大きなステンド

              グラスが見えてきます。

              これ、かつては軽井沢の「ボヘミアンガラス美術館」で入場料を払ってしか見られないものでした。今その美術館は閉鎖され、この

              ステンドグラスの所有者の方から特別な許可を頂いて、「ガレリエ・クラール」へ展示

              させて頂いています。

              そんな大切なものですので、これまでは店内でのステンドグラスの撮影は、SNSへあげることも含めて、ご遠慮頂いていました。

               

              ところが、このたび所有者の方から寛大な

              ご許可を頂きまして、撮影、及びSNSでの

              発信が、全面的に解禁になりました。

              これまでも店内では、ステンドグラス以外のものは撮影OKでしたので、これでお店の中ではなんでも好きなように、お写真を撮って頂けるようになりました。

              これがまず、今回お伝えできる一番嬉しい

              お知らせです♥。

               

              店内には、あわせて3枚の大画面のステンドグラスがあります。

              ↓の写真の通りですが、両端の細長いのは高さが2メートルあり、間近で見ると

              すごい迫力です。

               

              ところで皆さん、ミュシャがチェコ人だということ、ご存知ですか?

              ミュシャは、パリでサラ・ベルナールという女優さんのポスターを描いて有名に

              なりましたので、日本ではフランス人だと思っている人も多いのですが、

              実はチェコ人です。ミュシャは、チェコ語では「ムハ」と発音します。

               

              ミュシャは描く対象を、なんでも女性の姿で表現するのが得意でした。

              この両端の細長いステンドグラスは、左側がミュシャが四季を表現したうちの「夏」、右側が「冬」です。

               

              しかしミュシャが描いた美しいポスターが、なぜこんな巨大なステンドグラスに

              なっているのでしょう?

              ミュシャの絵は精緻です。人の描写だけでなく、草花の曲線にも独特のものが

              あって、これに影響を受けている日本の人はものすごく多いのです。

              例えば、日本の少女漫画家で、このミュシャの曲線の影響を受けていない人は

              いない、と言います。そう、私達が意識的か無意識的かというところを越えた

              エリアにまで、ミュシャの影響は深く浸透しています。

               

              (2)へつづく


              PR
              Calender
                   12
              3456789
              10111213141516
              17181920212223
              24252627282930
              31      
              << March 2024 >>
              Selected entry
              Category
              Archives
              Recent comment
              Recommend
              Link
              Profile
              Search
              Others
              Mobile
              qrcode
              Powered
              無料ブログ作成サービス JUGEM