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    缶コーヒーのジェンダー論(1)

    2020.01.07 Tuesday 17:24
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      「新年のご挨拶(2)」の中の「やっとだなぁ」というタイトルでとりあげた

      「缶コーヒーや缶ビール飲むの、男だけじゃないぞ」という話題、私の他にも

      注目して、ちゃんとした文章書いてる方を発見したので、3回に分けて全文

      引用します。

       

      ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      「ジョージア」のCMで起きた「ジェンダーの描かれ方」の大転換

      1/5(日) 森山 至貴

       

      缶コーヒーは「男の飲み物」?

       缶コーヒーが苦手だ。特にブラックの缶コーヒーが。
      コーヒーが嫌いなわけじゃない。むしろ好きだ。ただ、缶コーヒーはどうも「男の飲み物」という感じがして、「男らしさ」を自分が体現することに抵抗のある私としてはなかなか買おうと思えない。数年前に一人で牛丼屋に入れるようになった私にも、なぜだか缶コーヒーはまだまだハードルが高い。かりに買うとしても、ミルクと砂糖がたっぷりと入ったカフェオレやカフェラテくらい。

      この文章を読んでいる人の多くも、なんとなく缶コーヒーは男の飲み物だ、というイメージを持っているだろう。では、なぜわたしたちは、缶コーヒーは「男の飲み物」だと感じるのだろうか? そのメカニズムの重要な一要素として、テレビCMをはじめとする宣伝広告を挙げることができる。そこで、テレビCMを通じて「缶コーヒーは男性が飲むもの」というイメージが人々に浸透している、というこの単純な話からはじめてみたい。

      少し古い例からたどってみよう。缶コーヒー「GEORGIA」の2000年のCMでは、ウルフルズの「明日があるさ」のカバーバージョンが流れていた。歌詞は働く男性のひとり語りに書き換えられており、浜田雅功を筆頭に吉本興業所属の芸人(ほとんどが男性)がサラリーマン役で出演しているのも印象的だ。そこでは、男性、正確にはサラリーマンが飲むものとしての缶コーヒーのイメージが強く打ち出されている。

      最近の「GEORGIA」のCMでは、サラリーマンだけでなく工事現場の作業員やタクシー運転手、海の家の店員など、さまざまな「働く男」を演じる山田孝之が大活躍している(ほんとうに最近の「GEORGIA」のCMはそれだけじゃないぞ、と言いたい読者のみなさん、もう少しお待ちください。あとで触れます)。

      ほかにも、「FIRE」という缶コーヒーの場合、過去においては江口洋介や三浦友和、柳楽優弥、現在では桐谷健太がみなスーツ姿というきわめて「男性らしい」出で立ちでCMに登場する(江口と桐谷はサラリーマン役だ)。

      あるときははっきりと、あるときはそれとなく「缶コーヒーは男の飲み物」というイメージが打ち出され、視聴者はそれに触れる中で、このイメージを当たり前のものとして知らぬ間に受け取っていく(そもそも男性の方が女性よりも缶コーヒーを飲んでいるから、テレビCMも男性向けのものになるというのも事実であり、正確にはテレビCMと購買行動は鶏と卵の関係にある)。

       

      「ジェンダー化」とは何か

       ここで召喚したいのが、本稿で鍵となる概念、「ジェンダー化」(Genderingもしくは Genderization)だ。ジェンダー論に関する辞典のなかから、その説明を引用してみよう。

      端的にいえば、ある事柄が男らしい、あるいは女らしい性質があるとき、またはジェンダーによって異なるパターンを示す時、その事柄は「ジェンダー化」されている。たとえばピンクやブルーはジェンダー化された色である。ピンクは「女らしい」、ブルーは「男らしい」と見なされる。
      (J・ピルチャー/I・ウィラハン『キーコンセプト ジェンダー・スタディーズ』新曜社、p.73)

      色の例はとてもわかりやすいだろう。例えば、男女別のトイレの表示がそれぞれ青系と赤系の色で塗り割られていることは珍しくない。野球やサッカーは男子、ピアノやバレエは女子が習うものという観念の存在は、ジェンダー化された習いごとの存在を示しているし、看護師は女性、医師は男性といったイメージがあるとすれば、ジェンダー化された職業が存在するということになる。同様に、缶コーヒーもまたジェンダー化された飲料だ、と言うことができるだろう。

      誤解のないように言っておくと、缶コーヒーのテレビCMが「缶コーヒーは男の飲み物」というイメージを視聴者に与えるのは、その出演者が男性ばかりだから、というわけではない。たとえば、男性を喜ばせたりおだてたりする存在として女性キャラクターがテレビCMに登場する場合、宣伝されている商品が男性をターゲットにジェンダー化されたものだと結論づけることは十分に可能だ。

      その典型例として、少し前までのサントリー「金麦」のテレビCMを挙げることができる。檀れいが「金麦」を用意して夫の帰りを待つというストーリーからは、まず金麦を飲む者として想定されているのが男性であることは明らかである。

      (ちなみに、ビールや発泡酒などのテレビCMでは、性別にかかわらず誰もが飲むものとして当該商品が描かれるものが多い。ビールや発泡酒は現在ではジェンダー化されにくい商品であり、金麦の広告戦略は例外的なのだ。アサヒビール「クリアアサヒ」のCMには嵐の櫻井翔>、高畑充希が、サントリー「ザ・プレミアムモルツ」のCMには石原さとみ、矢沢永吉が出演し、それぞれが美味しそうに各商品を飲んでいることを思い出してほしい)

      缶コーヒーの場合でも、AKB48のメンバーを多数登場させた「WONDA」のCM、石田ゆり子をキャスティングした「FIRE」のテレビCMなどは、むしろ缶コーヒーが男性をターゲットに強くジェンダー化された飲料であることを示す例として考えることができる。

       

      (2)へつづく

      ----------------------------------------------------------------

      2020年1月7日更新

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