あなたなら、どうする?(4) | ボヘミアの宝箱 お店スタッフの声

あなたなら、どうする?(4)

「この立場に自分が置かれたら、私はどうするのだろう?」

初めて自分にそう問うた時から、25年の月日が流れました。

 

当時独身だった私も、国際結婚を経て、2児の母となりました。

あの頃の上司たちの年齢に、自分もなったわけです。

 

今でも、同じ質問を自分にしてみる時があります。

答えは、その時に気分によって、マチマチです。

だけれども結局は、その選択を迫られない状況であることを、まず

一番感謝したいと思います。

 

共産主義(左翼)が支配していたのがチェコなら、

軍事政権(右翼)が支配していたのが、夫の国・ポルトガルです。

 

私の人生は、23歳からどっぷりとチェコに浸かり、

34歳でポルトガル人の夫と結婚してからは、日本で暮らしながらも、

精神的には欧州の左端と真ん中に半々ずつ浸かりながら流れています。

結婚後、ポルトガルで代々ガラス職人だった夫が私の片腕となり、

会社を手伝ってくれるようになって、おもしろいことがありました。

 

それは結婚してまもないある年に、チェコから一人の上司が来日した時の

ことでした。彼は旧体制の申し子で、模範的な共産党員で、大きな後ろ盾を

持つ役員の腰ぎんちゃくをしながら、周囲を全部敵に回して出世街道を

ひた走った人でした。

でも彼には、彼自身も気づかなかった大きな誤算がありました。

彼の心の奥にある、本当の魂の姿は、とても繊細で、人の真心に触れると

ドアが開いてしまう、ということ。

 

初めて来た日本で、すっかり私達夫婦と意気投合してしまった彼とは、

まるで幼なじみのように、人生のすべてについて語り合いました。

日本滞在最後の日の夜に、珍しく政治の話になり、政治思想の右だ左だ

というのは一体なんなんだ、何が違うんだ!?という話になりました。

 

というのも、チェコ人の上司と夫が、それぞれの国で体験した左翼と右翼

政権の短所を言い合ってみたら、

・その体制の一番偉い人の悪口を言うと逮捕されてしまう、

・それを監視する秘密警察みたいなのが国民の中に紛れている、

・国民の自由な思想を許さない、

・結局押さえつけられる国民は、皆不幸。誰も幸せじゃない。

・・・と全部一緒だったのです。

 

私達は3人で大笑いしました。

国家体制なんて、どっちに傾いても一緒じゃん!

みんな不幸って点で一緒じゃん!!ぎゃははは!!

これはもう涙を出して、笑いました。

そしてその左でも右でもない、今の日本に住んでいる自分のことも

不思議に思いました。

 

ちなみにこの時笑い合った上司、日本で魂が完全に解きほぐされたか、

己の真に求めるところに開眼したのか、のちに腰ぎんちゃくをしていた

大物の役員と、きっぱり縁が切れました。

今は私達の大親友であり、チェコでの最大協力者として、私達のオリジナル

ビーズの開発初め、様々なプロジェクトに共に取り組んでくれています。

 

さて、これを読んで下さったあなた、

あなたなら、こんな選択を迫られる状況に生まれたら、どうしますか?

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