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    「アーモンド」のデビューによせて 〜その開発秘話〜(メルマガvol. 70)

    2019.10.29 Tuesday 17:20
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      ★☆【ボヘミアの宝箱】より耳よりなお知らせ☆★    2019/10/29

       

      私がこの仕事についた26年前、チェコ大使館商務部から独立したばかりの

      事務所では、その時点で既に何十年も経っていただろう多くの商材を受け

      継ぎました。

      当然ビーズが貼ってある台紙がボロボロになっていたり、ビーズがもげそう

      になっている多くのサンプル帳を見ましたが、貼ってあるガラスビーズは

      腐りませんから、修復しながら大切に使い続けました。

       

      中にはチェコとスロバキアが分離する以前の、国営会社だった頃のものも

      あり、そうしたカードを見ながら、私は「このカードも、私の前に一体

      何人のチェコの前任者が手に取って眺めたのだろう?」とよく思いを馳せた

      ものです。

      時代は移ろい、国営会社は民営化され、東京に置かれた日本市場を統括する

      事務所(私はそこのマネージャーをしていました)も閉鎖され、今は自身で

      興した南蛮貿易で、そのすべてを継承しているわけですが、チェコのビーズ

      工場が作ったサンプルカード、1枚も欠けることなく保管しています。

       

      2年前、その中の1枚のカードにあるビーズに目が留まりました。それを

      眺めていた時には、特に新しいビーズを創ろうとしていたわけではありま

      せんでしたが、夫であり、宝箱デザインチーム・リーダーのペドロと話す

      うちに、この形に光をあて、全く新しいビーズとして現代に蘇らせよう!

      ということになりました。

      恐らくこのビーズが最初に作られた頃は、まだこの世界にアクリルやコッ

      トンパール、レジンなどの新素材がなかった頃。ビーズと言えば、天然石

      でなければガラス製でした。その時代に作られる色は、ガラスそのもので

      出す(赤・青・緑などの)原色が多く、加工技術もさほどありませんでした。

       

      「これ、形がアーモンドみたいで、レトロな表情がすごくいい。これを、

      今の時代に求められる色で作ったら、全く別の魅力を持って蘇らない?」

      ーそこから色の開発が始まりました。

      古い形を、これまでになかった色で作ったら、どんなおもしろいことに

      なるだろう・・!?最終的に7色に絞り込むまで、悩みましたが、最も

      楽しい時間でもありました。

      よし、色が決まったから、いざ製造だ!!工場へ注文する段になって、驚く

      知らせが。なんとこの形、あまりにも古すぎて、既に安定した品質で製造

      できる鋳型が、工場になくなっていました。

       

      「どうする?もう諦めるよね?」ー長年私達のオリジナルビーズ開発に協力

      してくれている工場の担当者が、そう尋ねてきました。だけれど、既にその

      形が新しい色で、頭の中に存在してしまっていた夫と私。諦めることは

      できませんでした。遂に、鋳型を新しく作り、製造してもらうことを決意。

       

      そうして漸く製造に入ったわけですが、今度は私達のイメージした色を具現

      化する段階で、工場の技術者に苦労させてしまいました。思った通りのニュ

      アンスが出ない、仕上がりの表情だけを優先させると今度はガラス生地が

      狙った形にうまく凝固しない、など幾多の困難と作り直しを重ねることに。

      ですが、チェコのガラス職人の腕を信じていた私達。ただ徒労はさせまいと、

      作り直しにかかる費用も負担しました。

      そして半年以上かけて、遂に納得いく全7色が完成!

       

      完成後、チェコの工場の人に言われました。「今、決していいとは言えない

      この経済状況の中、1つのビーズの開発に、これだけの時間・コスト・情熱

      をかけて作るところは、あんた達以外にはいないよ!」と。

      頭の中で描いてしまったビーズをどうしても見たい!−そんなところから

      始まって、レトロなアーモンド型を現代の色で復刻させたわけですが、

      確かに技術の再現性が難しくなり、原材料が限られ、こちらのイメージ通り

      に仕上げる職人が減ってきている中で、大きなリスクを背負いながら作って

      しまった私達は、自分で言うのもなんですが、ある意味「勇者」なのかも

      しれません。

       

      でもだからこそ、できあがったビーズは我が子のように大切に思います。

      情熱と愛情を込めて、チェコの職人と共に復刻させたビーズ「アーモンド」。

      この日本市場できちんと育て、皆さまに長く愛されるビーズとして根づかせ

      たいと願っています。

      12/9ミリと17/11ミリの2サイズで、7色展開。

      「ボヘミアの宝箱」では、本日より発売です。トップページからも、

      こちらからもご覧頂けます。

      両サイズとも、4個売り、2個売りのほかに大袋もご用意しています。

      お気に召して頂けたなら、お得な大袋で是非どうぞご利用下さい。

       

      本日は「アーモンド」の開発秘話のみで、メルマガとしてお届けします。

      新商品の情報として、読みものとして楽しんで頂けたら嬉しいです。

       

      最近こちらのブログでは、おもしろい話を連載にしてお届けしています。

      お時間が許すなら、是非↓から遡って、ご興味のある話題を読んでみて

      下さいね。

      それではまた!

       

      ボヘミアの宝箱/店長ビビアナ

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