今回のワークショップで、スタッフ一同、大変貴重なことを学びました。
今日は、子供のもつ「奇跡の感性」について、お話ししましょう。
イベント期間中、最もたくさんお寄り頂いたのは、中学生以下のお子様でした。みな、さまざまに自分の好きな色のビーズを選んでくれたのですが、その選び方に、私達の方がびっくり・ドッキリの連続でした。
大人になると、どうしても心のアンテナより、理屈が先立ち、「自分は今日なぜかこの色に目が行くんだけど、普通はこういう色には、こっちを合わせるよね」なんつって、第6感で感じたことをねじ曲げてしまうことがあります。
お子ちゃまに、それはありません。常識や理屈にはまったく関係なく、その日自分に必要な色をズバッと選びます。組み合わせも、実に自由に、普通ならあり得ないようなものを、1つのブレスレットに組み入れます。
できあがりを見ると、まるで神様から「保色の新しい法則」を見せてもらったのか!と思うほど、新鮮で、しかもマッチしています。
「無邪気」という文字通り、子供には余分なものがないんだ。だから何ものにも捉われず、心のおもむくままに、色と形を組み合わせることができる。
この
素直さ、純粋さ、空っぽさーこれこそが、創造活動を行なう原点である。そう気づいた時に、「宝箱」デザインチームが新しい作品を生み出す時に、チームの一人一人が、いかに「我」を取り払い、空っぽでいた方がいいのか、心底思い知りました。
チームリーダーのペドロ君は、「ぼくは、清里で出会った全ての子供たちに、最も大事なことを再確認させられた!それだけでも、ここへ来たことを感謝できるぞ。」と、終始興奮しっぱなしでした。
このイベント期間に、私の働くママ友Jが、3歳の息子・ぶんた君と一緒に来てくれました。
うちの3歳の息子・まりぅとつるんで、元気一杯にホテルの中を走り回るので、私達としては「いかに邪魔させないか」という気遣いで頭がいっぱいでした。
ところが、ぶんた君が「僕もやりたい!」と言い出しました。まだ無理だから、もう少し大きくなったらね。そんな風に言い聞かせても、納得しません。
で、ビーズを選ばせてみると、渋いうす紫系の色を選ぶじゃありませんか!試しにローズ先生が、「ゴム製ワイヤー通せる?」とやらせてみると、なんとなんとあっという間に、器用に通して
しまったのです。後ろで、口をあけてぽかーんと見ていたぶんたママ・J。
まさか、自分の息子が、3歳でオリジナルブレスレットを創作してしまうとは、夢にも思っていなかったことでしょう。
それを見ていたうちの息子も、気づいた時には、やる気マンマン
はりきってビーズを選び、ローザ先生の手ほどきをうけながら、制作。
そばで、ドキドキ・おろおろする私をよそに、こちらも仕上げてしまうではありませんか!
できないに決まってる、と思い込んでいたのは親だけで、子供はそんな「思い込み」からも全く自由で、興味を持てばいきなりやるし、できるものなのね。友人Jと、(新米ママとして)また
新しいことを発見いたしました。ありがとうございました。
他にも、自分用ではなく「ママに作ってあげるの」と言って子供さんが選ばれたビーズは、ぐっとシックな大人の色合わせで、お母さんご自身も「私がこんな色をつけるの!?」と驚くような、素敵なデザイン・色合わせでした。
お母さんを限りなく愛している子供だからこそ、お母さんに最もよく似合う色、今のお母さんに必要な色を、本能的に選んで、プレゼントできるのでしょう。
そう思うと、物理的には親が子供の面倒を見ているようであっても、実は限りない宇宙からの愛・無償の愛をもらっているのは、親の方なんだ、と気づかされます。子供って、すごい!
そんな「奇跡の感性」に多く触れ、実は魂が最も洗われたのは、私達の方でした。
この機会を与えられたことに、八ヶ岳グレイスホテルさんと、あとは何に感謝したらよいの?
そう私がつぶやいていると、ローザが
「清里の山の神様だよ」
と答えてくれました。