人間、つまらないことから、変な意地をはってしまうことがございます。
うちの娘・ほうみ(3歳)は、主人のポルトガルの家系の伝統(?)を受け継ぎ、めちゃくちゃ意地っぱりです。
自尊心が高層ビルのてっぺんより高くて、「うちの中で一番エライのは、このわたくしよ。あなたがた、わたくしと一緒に暮らすことを許してさしあげてヨ」くらいの勢いで、日常生活を送ってます。
当然、似たような遺伝子を持つパパ(=ペドロ君)とは、そこここでぶつかるわけです。(ですから今までも、
こんなエピソードや
あんなエピソードを紹介してきました。)
私は普段はそんなに意地をはる方じゃないんですけど、スーパー頑固者の娘を見ているとからかいたくなり、たまに張りたくもない意地を張って、遊んでしまう時がある。
ある日曜の朝、何色のプリキュアがいいか、という話をしていた。いつもはなんでもかんでも「ピンクぅ
」と言うくせに、なんだかこの日は「黄色のプリキュアがいい」と言い出した。
ふーんと聞き流せばいいのに、もしここで私も黄色がいい、と言い張ったらどうなるだろうか?と思ってしまった。そこで、「ママも黄色がいいな。ほうみちゃんはいつもピンクが好きなんだから、プリキュアもピンクでいいじゃん。黄色のプリキュアはママね!」と言ったら、
「ぬわにおぉぉぉ!?」という顔をして言い返してきた。
「やだもん。ほうみが黄色だもん。ピンクより黄色のプリキュアの髪の毛(←髪型のこと)がいいんだもん!ママがピンクー!」
「ママはピンク色がきらいなんだよ!」
「じゃあ、水色にして!」
「ヤダ、黄色がいい!!」
「黄色はわたしだってば!」
「ママだって、黄色がいいんだもん!」
だんだん大声になってきて、(私は遊びでやってんだけど)どっちも譲らないもんだから、張りつめた空気になってきた。
「朝からうるさいんだよ!お前もいい加減にしろよ。そんなチビ相手に・・」とペドロ君。「わーってらぁ、ちょっとおもしろいから言い合いしてんだよ。(本気で言い合うあなたとは違うんだから)やらせといてよ。」
そのうち、ほうみは「わたしが黄色だってば
」と泣き出した。どうしよう、おもしろい・・・。
やめられなくなった私は、「でもね、ママもどうしても黄色がいいの。だから一緒に黄色のプリキュアになろうよ!」と持ちかけた。
「だーめー!黄色いプリキュアはわたしなの。ママはむら、紫の、ぐし、ぐすん、プリキュアになればいーぢゃん
」
負けんのー。がんばるのー。
結局40分言い合いを続けて、最後に「2人とも黄色のプリキュアになる」で落ち着いた。休日の朝に、ちょっとくどいウォーミングアップをしてしまった。(でもたまには、こんなのもいいナ、と私。簡単に折れることのできない性格って、ホント大変だ。)
こんな娘のお気に入りのパンツは、当然プリキュアのついたやつ。ある日、お風呂の後で「ママ、ほら私のぱんつ、ピンクのプリキュアがついてんの!いーでしょ!!」 別にうらやましくはなかったが、いばってくるから、つい「ママだって、プリキュアのパンツ持ってるもん!しかもほうみちゃんの大好きな『黄色のプリキュア』のやつ!!」と言ってしまった。
「えぇっ、私の好きな黄色のですって・・・!!」ーこうショックを隠せない娘の表情を見たら、めっちゃおかしくなり、もうウソだとは言えなくなってしまった。
それからことあるごとに、執拗に「ママの黄色のプリキュアパンツ」を見ようとするほうみ。
「ママ、どこに持ってんの。私、それ1回も見たことない!」「見せるわけないじゃん!私の宝物だもん。だーれも見えない所に隠してあるんだもん。」「そんなのズルイ!見せてよ!!」
そこへ兄・まりぅが入ってきて、「ほうみー、なんでわかんないんだよ。そんなのウソだ・・」(パコーン!てめぇ、それ以上言ったらコロす!という殺気で黙らせる。)
「ほうみ、ほんっとに大事なものってさ、簡単に見せないんだよ。ママは、黄色いプリキュアのパンツ、ほんとに持ってるけど、パパにも見せたことないんだよ。大事に大事に隠してあるの」
「・・・そうなんだー」
以来、「ママは黄色のプリキュアのパンツを大事に隠していて、それは誰にも見せないんだ」と理解している娘。いつかウソだとバレたらどうしよう!?
怖いから、白いパンツに、自分で黄色いプリキュア、描いちゃおうかな?と思うほどだ。だってもうここまできたら、「事実」にせんといかんよーな気が・・・。
やはりつまんない意地は、はるものではありませんなー。
いつぞやも書いたけど、
素直が一番だと、私は思います。
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2011年7月15日更新
暑い日々が続いています。暑さを忘れる手段として、「何かに集中してしまう」という手があります。「いつか読もうと思っていた本を、今こそじっくり読む」とか、「適当にすませていた日常の雑務を、しっかりやってみる」とか・・。集中している間は、確かに意識は「暑い」以外のところへ向かいますよね。
当店でビーズを買われるお客様、今の季節にあなたの創作意欲を刺激する形や色って、なんでしょうか?クーラーのきいた部屋で、ビーズとの会話をじっくり楽しんで下さい。
アートガラスやアクセサリーを楽しまれるお客様、(こちらがそう意図しなくても)作品には、必ず作った人の気持ちが何かしら宿ります。縁あって、皆さまの所へ嫁いだ作品と「共にすごされる時間」を、いろいろな味わい方をして頂けたら、と思います。