差別の構造(5)

  • 2020.05.07 Thursday
  • 13:29

差別の感情は、平和な時には出てきにくい、表面に現れにくい、と言われて

います。

 

でも、いざ異常事態が起こると、人々の心の底にある醜い部分が、あぶり

出されてきます。

コロナのことが騒がれるようになって、まず世界のアジア以外の全ての地域で、

アジア人のルックスをした人が、忌み嫌われるようになりました。

白人も黒人も、アジア人の区別はつきません。ましてやそれが、アジアの国

からの訪問者か、生まれた時からその国に住んでいた人かなんて、更に

わかりません。

 

だからそれまでフランスやカナダやパレスチナなどで、普通に暮らしていた

無実のアジアの人達が、地下鉄の中で急に顔をしかめて席を立たれたり、店への

入店を拒否されたり、「コロナ、コロナ!」と言って通りすがりに髪の毛を

引っ張られるようになりました。

 

「そのうち、あんたの国でもすぐに充満するって。患者は人種に関係なく

広がるよ。そうなったら、どう対応すんの?その時は、誰を忌み嫌うの?」

ーと、ひややか〜な目で、私はそういうことをする人達を見ていました。

そして実際すぐに、そうなりました。欧米では、とっくに日本を越える事態に

なっています。

 

最初に自分の警戒心・恐怖心を、差別に向けていた人達、今何してるんですかね?

自分も感染してしまっているか、それでもまだ「こうなったのは、アジア人の

せいだ!」と恨み続けているのか。

どっちにしても、やがてコロナのことが終わった時、この人達は私達アジア人を

見て、どういう態度をとるんだろう?

 

そしてもう1つ思ったことーもしこの病気が、白人優越意識の頂上国である

フランスやアメリカから始まっていたら、世界はどう反応したのだろう?

ということ。

アフリカやアラブの人は、白人を見て顔をしかめて席を立ったり、やじを

言ったり、髪の毛をひっぱるだろうか?

そして当の私達アジア人は、特に(白人に対して強い精神的コンプレックスを

持っている)日本人は、どういう対応をするのだろう・・・??と。

 

皆さん、ちょっと真剣に考えてみて。

もしこれがフランスで発症した病気だったとして、フランスで蔓延が始まり、

実際に世界に広がり始めた時、白人ならフランス人だろうがロシア人だろうが

イスラエル人だろうが、一切区別のつかない私達日本人は、自分の住む町で

白人を見かけたら、どう反応したでしょうか?彼らにどうふるまったでしょうか?

ものすごくリアルに、想像してみて下さい。

 

(6)へつづく

 

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2020年5月7日更新

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差別の構造(4)

  • 2020.05.02 Saturday
  • 18:27

通訳している最中に、たまにこんなことがありました。

 

チェコ人の上司が、日本の取引先に英語でとても失礼なことを言いました。

普段はそこそこ紳士的な人な振る舞いをする人だったので、私もちょっと

意外に思いながら、丁寧な日本語の表現に変えて、お客様にお伝えしたのですが、

上司のもの言いから、「蔑視感情」が伝わってしまったのです。

 

そのお客様は、全く英語を解さない人だったのに、

「いや、あんたは今大変丁寧な言葉にしてはったけど、この目の前に

おる人は、そんなニュアンスでは言っとらんやろ。バカにしとるの、わかんぞ!」

と強く睨みつけました。

 

あーあ、もうかばいきれないじゃん!

私は英語で、上司につぶやきました。

「あなたが言葉に込めた感情が伝わりました。これ以上コトを荒立てないために、

もうこの話題はやめて下さい。最終的に注文を持って帰りたいなら、

もうやめて下さい。」と。

 

しかしこの反対のこともありました。ずいぶんお年を召した日本の業者の方が

商談の最中に「(チェコのことを指して)ここら辺の国でできたもんは

粗悪やから、大した価値では売れん。せいぜい叩き売りや。」

当時のチェコ製のものの品質から言うと、あながち嘘でもないのですが、

「ここら辺」と言いながら、チェコ人の上司たちをちろっと見た目が、

明らかに「かわいそうな途上国」という感情を雄弁に伝えてしまったために、

チェコ人の上司たちがムッとしました。

 

チェコ人は、本当に聞かれたくない話になると、英語ではなくチェコ語に

スイッチします。でも当時の私は、チェコ語も聞けばかなり理解できたので、

彼らが物凄く悪い言葉で、そのおじいさんをなじっていることがわかりました。

チェコ人も(白人の例外には漏れず)プライドは高いです。

でも同時に賢くもあるので、金儲けもしっかりします。

そのおじいさんには、注文をさせるだけして、以後どれだけ買っても

一切の値引きはしなかったし、多少不良品があった時も、一切の温情ある

対応はしませんでした。

 

こういうことは数年に一度、あるかないかでしたが、

当時20代で若かった私は、商談の席で(なにくわぬ顔をしていましたが)、

胸中はドキドキしていました。

今ならもう、眉一つ動かさず、対応しますけれど。

 

(5)へつづく

差別の構造(3)

  • 2020.04.30 Thursday
  • 18:27

私はそれを聞いてとても悔しかったんですけど、その時チェコ人との

商談に出てくる日本の商社の人たちは、皆それほどバカにされても仕方ない

「情けなさ・弱さ」を持っていました。年をとっているほど、

「白人に対する劣等感」が強いな、ということにも気づきました。

あぁ、これが敗戦国・日本か、と。

 

商談を通訳していて、

「もっと強い気持ちと情熱を持って、チェコ人とやりあえば、いくらでも

いい条件を引き出せるのに、それをしようともしない。その自信がない

日本の商社マンたち」を見て、

「あぁ、世界の政治の舞台でも、日本の政治家はこんな風なんだろうな。

英語なんかできなくたって、誰にも負けない矜持があったら、対等に

渡り合えるのに・・・。」

とがっくり肩を落としました。

 

対する日本人はと言うと、「物凄い高みからの経済的な優勢思想」を持って

いました。そしてチェコのことも、チェコ人のことも、

「ソ連の衛星国で、何ひとつ自分達の思い通りにできなくてかわいそう。」

「信じてもいない共産主義を押しつけられて、嫌々従っているだけなんだろう。」

「がんばっても給料が同じ体制だから、やる気出ないよな。国も人々も

貧乏だもんな。」

と、心中あわれんでいました。

実際、当時のチェコは日本政府から「開発途上国」の認定を受けていたので、

チェコから輸入するものは、特恵関税制度が適用され、何もかも全部が

無税でした。(今はしっかり関税がかかります。)

 

だから「貧乏な共産国を助けてやらねば・・」−そんな上から目線で「買って

やってる」と、そのまま言う人もいたくらいです。

勿論、その蔑称の含まれた表現を、そのまま訳すことはしません。

極力、蔑視の思想が入らぬ言葉に置き換えて、商談がつつがなく前に進むこと

を優先しました。

 

ですけど、ずーっと通訳をしていて、「なんじゃ、これは」と思ったのも、

事実です。

チェコ人はチェコ人の物差しで日本人を見下し、

日本人は日本人の価値観でチェコ人を見下す。

 

どっちも、「腹の中で、相手を下に見ながら」話しているわけです。

しかもどちらも、頭の中で自分の優勢思想が優勢になり、相手に心中バカに

されていることに気づいていないのですから・・・。

両者の間で、時にはどっちかに与(くみ)する気持ちになったり、

そりゃアカンやろと思ったり、

お前、バカちゃうか!と呆れたり、

色んなことを思いながら、商談や接待に参加していました。

 

(4)へつづく

差別の構造(2)

  • 2020.04.28 Tuesday
  • 18:26

私が25歳で就職した時、日本はバブル経済は終わっていましたが、

まだまだ(今に比べれば)すごくましな時でした。

そんな時に、チェコの国営会社の社員になってしまった私は、

チェコ本国から様々な人が来日するたびに、日本の商社や輸入業者と

商談をする際の、通訳をしていました。

 

通訳なのですが、仕事は言葉を置き換えるだけじゃありません。

最終目的は、商談を成立させ、チェコ本社のために売上をもたらすことです。

だからできるだけ商談の時間内に、それが無理ならその人の来日期間内に、

話をできるところまで前に進めるために、言葉は「あくまでも前向きに」

置き換えます。

 

日本人ならでは言い回し、欧州人ならではの言い回しは、逐語訳しません。

本当の意味するところをズバリと伝えます。

そんな中で、日本人・チェコ人の双方に、言葉の中に含まれる、微妙な

ニュアンスや感情」があることに気づきました。

 

チェコ人はまず、日本人に対して「白人としての優勢思想」を持って

いました。サルのような顔をした、でも金だけはごまんと持っている

(自分達が見下した)日本人から、いかにより多くの金を引き出すか、を

常に考えていました。

日本人に対して、あまり敬意は持っていませんでした。どちらかと言えば、

「お前らがボヘミアガラスを欲しがるから、売ってやってもいいよ。

イヤなら買うな。」という姿勢でした。(これは、売れても売れなくても、

自分の給料には影響がない共産主義のシステムと、アジア人蔑視の両方から

来る態度でした。)

 

また、日本人が議論・口論に弱いことも知っていました。だから

「意見が対立したら、より強く言い張れ。少しすごめば、あいつらは

すぐにしゅんとなって折れてくるから。」

という指示が、上司から部下に飛んでいました。

日本人として、これを聞いていた私の気持ち、想像できますか?

 

(3)へつづく

 

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2020年4月28日更新

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差別の構造(1)

  • 2020.04.26 Sunday
  • 00:26

ようやく、春らしい気温になってきましたね。

顔にあたる風がまだちょっと冷たいことを、洗濯物を干す時に感じます。

今日から新しい連載を始めます。お時間のある時に、ちょくちょく

読みに来て頂けたら、そして何か感じて頂けたらうれしいです。

 

私は日本の、とある田舎で育ちました。いくつかの外国語を学ぶ機会があり、

外国語は話しますが、日本以外の国に住んだことはありません。

 

比較的多くの国に旅したことがある方だとは思いますが、「訪問」と

「暮らす」はまったく違いますから、本当の意味で「外国に身を置く」と

いうことをわかっているかと言われたら、わかっていないと思います。

 

「人種差別」という概念は、知識として知っていましたが、田舎から東京へ

出てきて何年か暮らすぐらいでは、特に感じたことはなく、やはり身をもって

体験したのは、日本という国を出て、外国にいた時でした。

 

私がイヤな思いをしたのは、イタリア、ドイツ、フランス、中でもフランスが

飛びぬけて不愉快でした。

逆に差別を感じなかったのは、北欧諸国(スウェーデン、フィンランド、

ノルウェー)、イギリス、ポルトガル、南米(ブラジル、アルゼンチン、

ウルグアイ)、北米(アメリカ、カナダ)、アジア諸国(韓国、香港、マカオ、

マレーシア、シンガポール)、ハワイ、グアム。

差別はされなかったけど、もんのすごく珍しがられ、あまりにもジロジロと

見られたので恥ずかしかったのが、旧東ドイツ、チェコ、スロバキア、

ハンガリー、でしょうか。

 

私が感じなかった国の中でも、差別はあると思います。たまたま私が、その

機会に遭遇しなかっただけで。だけど、人種差別だけでなく、男女差別も

含めて、「本当に差別がなく、限りなく人を平等に扱うな〜」と心底感じた

のは、北欧3国(スウェーデン、フィンランド、ノルウェー)でしたね。

 

北欧の人たちは、他国・他民族に対して「自分の方が優れている」とか

「自分の国の方が経済的に豊かだ」いう上から目線の優勢思想も、あまり

持ち合わせていません。→この後者のやつ、逆に日本人が無意識のうちに、

他国の人に対してちょ〜持っている優勢意識です。もう経済的に没落して

長年になるのに、いまだにプライドだけ、バブル経済時代のままの人、

結構います。

 

(2)へつづく

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